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元ブーツ屋として Archive

馴染んだ頃に痛くなるブーツ

オフロードブーツを長い期間使用しているとくるぶし部分が内側に入ってきて痛い思いをしたことはありませんか?
こうなる場合の多くはくるぶし廻りのサイズが足に合っていない事が原因です。

随分以前はブーツは大き目が良いという方が多くてブカブカのブーツを平気で履いていたんですが、その名残りか自分の足のサイズより大きすぎるブーツを違和感なく履いている方が結構多いです。(特に年配ライダーに)
レースをやってる人ならおそらく誰でも知っているであろう有名エンデューロライダーも試しに小さいの履いたら具合良いんだよね~なんて言われるくらいです。
もっともニーブレイスに合わせたりそもそもサイズを選ぶ余地が少ない女性などは今でも仕方がなく大き目を履いていることでしょう。そんな時にくるぶし廻りに出来てしまう空間に向かってブーツが折れ曲がるために食い込んで痛くなるのです。

ですからくるぶし付近が痛くなるのを予防したり対処するにはその空間を埋めてあげる事が肝心です。
厚手のソックスやインソールで対応出来ればよいのですが、それでも痛みを感じ始めてしまった場合は少しパッドの入ったサポーターやアンクルブレースなどを使用するとよくなる場合が多いです。

当店で長らく取り扱いをしていたSIXSIXONEの仕入れが出来なくなったために現在赤札のページにて残りを御提供しております。
その中にあるアンクルブレースはそんな痛みを伴う場合におすすめです。



これでなくてもスポーツ用品店などで販売されているパッド入りのサポーターなどをモトクロスソックスの中に装着すると似たような効果が出ます。その際はソックスの中に入れないとブーツを履く時にずれてしまいますのでご注意を。

赤札市ではその他にもいくつか並べておりますので是非ご覧ください。>>>
 

ブーツのサイズについて

オンラインショップの弱みは試着がしづらいこと。
特にブーツの場合はなかなか難しいです。

今まで履きなれたメーカーのものでもロードブーツとモトクロスブーツではサイズが違うなんてことはままあります。
木型がたとえ一緒でも本体の柔らかさや内装の厚みで変わってくるんですよね。そもそもロードは足首に前傾がついているので全く別の履物ですし。
同じオフ系でもトライアルとモトクロスが違うように同じモトクロスでもプロテクターの配し方で違ってきたりします。
もっとも木型が同じなので履き慣らすとほぼ同じになるはずなんですが、履き始めのタイトさに差があってアレ?って思うことは私でもあります。

始めてブーツを買う場合の目安は以下の通りです。

・普段履いているシューズより1cmほど大きくなるのは普通。
中には1.5cm大きくなるメーカーもあります。これは木型が細い場合が多いです。
ガエルネは日本向けに足の甲の周囲長を長めにしているのですが、それでも0.5から1cm大きいブーツを履かれる方が多数です。
私は昭和の足をしていますが、普段の靴はだいたい26.0cm(スケートやスノーボードの場合は25.5cmの場合もあります)でガエルネやSIDIだと42(26.5cm相当)になります。アルパインスターズなどは細めなので43でした。
当店扱いだとアメリカブランドのTHORはやはり細目なので43になります。
足の細い人の場合はそれより1サイズ小さくても大丈夫なはずです。ちなみに細いというのは実測で足の長さと甲の周囲長が1:1以下の人です。私は24.5:25.0と幅広になっています。

・履いてみてからのサイズ調整
まず足を通してみて前後が狭かったらサイズが小さすぎます。つま先が当るようなブーツはオフロードの場合は危険ですしあっという間に痛くなって履けなくなります。
逆に幅は結構許容範囲があるブーツが増えてきました。内装の素材がよくなったというのが原因だと思います。
また幅は専門店で少しなら広げることも出来ます。
細い足の人で一番困るのは足の長さに合わせると幅が広くて遊んでしまう場合です。
ただこれは逆にショック吸収性や矯正力の高いインナーソールや厚手のソックスを使えるということなので、サイズを下げるのではなくそういった補助アイテムを入れて快適に使う方が良いと思います。
どちらの場合も履き慣れるに従って緩くなる事も考慮してあげた方が良いでしょう。

ところでブーツのサイズって表記がいくつかあって分かり難いですよね。

以前サイズ表記についてご紹介しています。>>>
上記を読んでいただけると分かりますが、アメリカサイズ(7とか8という一桁の数字)は1/3インチ刻みなので普通の靴でもハーフサイズというのがあります。(7 1/2など)
ところがヨーロッパサイズは2/3cmを 1センチと表記するのでハーフサイズがありません。
42だと大きいけど41だと小さく感じる場合は42にソックスやインナーソールで調整するしかありません。逆に大きめにしてそういったアイテムで自分好みにチューンするという考え方もあります。

ブーツご購入の際に少しでも悩んだらお気軽にご相談ください。

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ちなみにこれは店主お勧めのファストバックです。
プロテクションと動きやすさが両立されていてエンデューロにもツーリングにもお勧めです。

ドライの時は

マシンを洗うのは整備の第一歩です。
綺麗にしなければ何処が壊れているかを発見するのも遅れるからです。

走行後にコースの洗車場などでマシンを洗う際についでにブーツも洗いたくなりますよね。
でも多少の汚れだったら高圧洗車機で洗うのは控えたほうが無難です。
というのもモトクロスブーツは頑丈にするために太目の糸で縫っている場所が多いので内部まで浸水しやすいんです。
ブーツの中は風通しの問題で乾くのに時間が掛かるために出来るだけ中まで濡らさないように丁寧に洗うのが基本です。

私はあまり泥跳ねが無いコンディションの場合は会場の洗車機ではブーツを洗わないようにしています。
転倒などでついた泥はシューズを洗うブラシなどで汚れを落として家でゆっくりと洗います。
泥には樹脂や皮革を侵すようなものもありますので大まかな汚れはこんな風に早めにざっくり落としておきましょう。

でも汗もかくスポーツですからたまにはブーツの中まで丸洗いしましょう。その時はしっかり乾くまで風通しの良い場所に置いてください。
早く乾かしたい場合はドライヤーの冷風や送風で風を送り込んでもいいでしょう。間違っても熱風を吹き込まないでください。ブーツによっては内装に悪影響を与える場合がありますので。寒い時期は特に乾きづらいので気持ちは分かるんですけどね。

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ブーツって不思議

もうブーツ専門から足洗って10年も経つんですが、いまだにブーツに関しては色々不思議なことがあります。

大抵のメーカーはトレンドがあってそう大きなコンセプトの違いはないんですが、基本的には堅いけど動きやすい作りになってきています。フィット感を高めるアプローチがインナーブーティーであったり特殊ゲルであったりしますが、ライディングに通常必要とされる方向以外に足首が動かないようにするのは変わらず、それのためにヒンジを使ったり樹脂の組み合わせで規制したりします。

トライアル系は丈夫な足袋がいいと昔トライアルIASの選手に言われたことがあるくらい全体に柔らかくて動きのよいブーツが好まれます。スピードレンジの問題もあってモトクロスライダーは動きが良すぎると不安を感じるくらいなので正反対です。

そんな中で数名モトクロスIAでも柔らかいブーツがいいというライダーが居たりします。足首の動きが悪いと乗れないというんですよね。私の知っている限りでそれが顕著なのが鈴木健二選手。
彼は今まで色々なメーカーのブーツを履いてきていますが、どれもセカンドグレード以下の柔らかいブーツを好みます。ガエルネの時はED-PROという樹脂パーツの極端に少ないブーツを好んでました。確かトライアルブーツも試していたはずです。

健二君も投げる坂。助走が取れないのと木の根が出てていやらしいのぼりです。

Posted by 大西 浩一 on 2015年11月29日

同じ様に昨年までJNCCの会場にホンダのスタッフとして来てくれていた川島雄一郎選手も締め付けるのが嫌いでガエルネ時代は足首部分のストラップを外していました。(記憶がおぼろげだけど・笑)
どちらも小排気量を得意としたモトクロスライダーというのが関係しているのかも知れません。

同じ様に小柄な石井正美選手も柔らかいブーツが好きで長年ED-PROを愛用しているのは有名な話です。
以前石井選手にインタビューした際に、怪我をしないように固めるよりも怪我をしないように避けるライディングをするために柔らかいブーツを履くっておっしゃってました。理屈的にはそうなんですが、なかなか出来ないんですよね。

そういう観点から私のお勧めは柔らかさと軽さのバランスが良いガエルネのCYPHER-J(サイファー・ジェイ)です。
その上のFASTBACK (ファストバック)も良いのですが、サイファーに比べると若干重いのでエンデューロなどでは徐々に効いてきます。フィット感が良いブーツほど軽さを感じづらいのですが、実際には重さがあるので疲労感として出てきてしまうんだと思います。今年コンディションの悪い轍が深くて長いコースで随分その差を実感しました。

初心者に限らずセカンドグレードも候補に入れてみても良いと思いますよ。

EDソールにした際は

オフロードブーツは丈夫なのでソールの寿命の方が早く来てしまいます。
ガエルネだと2~3回は交換してもエンデューロで使うには充分しっかりしているので張り替え時に好みのソールにするというのもお奨めです。

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エンデューロで使う場合にはED-PROなどで使われているソールに交換する方が多くいらっしゃいます。
土踏まず部分が薄くなるのでステップの感触が掴み易くなり、また歩きやすくなるのが特徴です。
逆に長時間スタンディングすると疲れ易くなってしまうのが欠点です。
でもブーツ自体が軽くなるなど使い方によっては強力な武器になります。

このように加工した場合や元々のED-PROなどは本来登山用に開発されたソールを流用している関係でつま先金具との相性があまり良くありません。
具体的には泥などが詰まって金具が外れやすくなるんです。
ソールのパターンのために隙間が出来てそこにどんどん泥が入り込んで浮かせてしまうんです。

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そんな時には隙間を埋めるためにシリコンコーキングをすることをお奨めします。
この方はマスキングしてシリコンを押し込んでますが、何度か使えば余分なところは剥げ落ちますのでそれほど神経質にならなくてもいいでしょう。ビスで留まっているだけなので一度外して塗るとより効果的です。

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このように隙間を無くすことで泥による脱落を防ぐことが出来ます。
意外にこれが原因で脱落するのが多いんですよ。

SPECIAL THANKS TO 小松原さん

ブーツ修理

新製品のご紹介とレースのレポートばかりだと変化が少ないので久しぶりにブーツ修理についてご紹介します。

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レース会場で結構見かけるバックルやストラップ関係の破損。
ハードな使用が前提のオフロードライディングでは良くある破損状況です。
樹脂なので致し方が無いんですよね。

ところが部品があっても取り付け方が分からないと何度か相談を受けました。
基本的にガエルネの場合はビスで留まっているもの以外は引っかかっているだけなので取り付けは簡単です。

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ストラップホールドを例に挙げてみます。
破損した部品をはずして(この場合すでに外れてました)画像のように新しい部品をあてがいます。
この段階で手で入る限り押し込みます。

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ここでマイナスドライバーを画像のように差し込んでぐりぐりと部品を奥に差し込んでいきます。

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そしてドライバーを手前に倒してパーツの留め部分を潜り込ませます。
このように樹脂の柔軟性を利用して取り付けられているんです。

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ドライバーを引き抜いて取り付け完了です。
簡単でしょう?

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ストラップを装着して完成です。

ブーツのパーツはいくつか会場に持参しておりますので破損した場合はご相談ください!

ED-PROって

最近色々なところでガエルネのブーツ「ED-PRO」について話題にする機会がありました。
EDって名前はやめたほうが良い、ED-CORSAはもう作らないの?などです。

ED-PROという名前については私としてはENDUROという意味ではもう無いと思ってますので止める止めないのレベルではないでしょう。車のネーミングでもトヨタのコロナマーク2がただのマーク2になったなんて例があるようにすでに記号になっていて元の意味は関係ないんじゃないでしょうか。

ED-PROの変遷については2007年11月のこの日誌でもご紹介しています。

中でも一番大きな変化はART401から402になった時でしょう。それまで革の内装だった物がファブリック内装になってブーツ自体が軽くなって履き心地が良くなった反面全体の剛性が落ちてより登山靴に近付いていきました。ed_natbr.gif

当時まだ林道ツーリングブームの残り火が各地にあって、ART401がそういったユーザーに受け入れられたという実績からのモデルチェンジでした。結果としてED=エンデューロという方々にはレース用ブーツとしてもっとしっかりするべきだという要望も多くいただきましたが、販売数は右肩上がりだったためにネーミングを含めて路線の変更はなされないままです。

しかし上記の日誌でも記載しているようにART404開発時にやっぱりレースユーザーにも受け入れられるようなED-PROを作ろうというプロジェクトはありました。詳しくは日誌をご覧いただくとして、結果的にはそれがED-CORSAになったわけです。

ed pro corsa bianco
それでこのED-CORSAですが、ご覧いただくと分かる通りフレーム部分がSG10からの流用なんですが、ブーツの丈が異なったりインステップのプロテクターが無いなどから本体への接続部はオリジナルになってます。
また元になったSG10自体が廃番になっていることもあって再生産はちょっと無理だと思います。それに新たなREAL ED-PROを作るとFASTBACKやCYPHERにブロックソールを付けたようなものになると思うんです。

今は中に人がどう感じているのか分からないんですが、私としてはブロックソール自体も一部のユーザー以外には必要性を実感されていないように感じます。絶大な支持をいただいたツーリングユーザーにとっても土踏まず部分が薄いビブラムの登山用ソールは疲れやすかったりとデメリットもあったので登山でもしない限りはフラットソールでも良いんじゃないでしょうか。

それでもブロックパターンのソールに魅力を感じている人には価格はちょっと掛かってしまいますが張替えをお奨めしています。今はビブラムのT-REXというエンデューロ向けソールがありますので、それを好みのブーツに付けることでパフォーマンスアップを計るのが得策でしょう。

しかしED-PRO ART405も発売から随分経ちますのでそろそろ次世代も計画しているはずです。それ以外にもFASTBACKも長寿ブーツになっていますのでパフォーマンスアップが期待されるところです。SG11なんていう輸入元直販限定モデルも出ていますが、やはり生粋のモトクロスブーツなので柔らかめのブーツに慣れた方にはちょっと合わないかも知れません。
今後のガエルネの動向から目が離せない時期に来ていると思います。

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